2025年4月1日付で副社長に就任された酒井了介さん。実は、今から約15年前に、広島マツダで営業本部マネージャーとして2年間活躍された方です。今回は、15年ぶりに広島マツダへ副社長として戻ってこられた酒井さんにフォーカスし、これまでの華麗なるご経歴を紹介しながら、今後の抱負など熱く語っていただいた内容をレポートします!!

15年前は入社4年目で営業本部のマネージャー!?
1981年7月25日、「太陽の塔」で有名な大阪府吹田市で産声をあげた酒井副社長。関西学院大学を卒業後、2004年にマツダ株式会社に入社されました。その4年後、2008年4月に広島マツダに出向され、まだ若い年齢ながらも営業本部マネージャーに就任されました。当時の広島マツダには個性溢れる店長さんや大先輩が多数在籍されており、当時の若かりし酒井副社長からすると相当なインパクトがあったそうです。


南九州マツダで未曽有の大震災を経験
2010年に広島マツダを離れマツダ㈱に戻った酒井さんは、国内営業本部の仕事を担いながらも「西四国マツダ」など四国のディーラーを担当することに。広島と松山を結ぶ瀬戸内海汽船の高速船「スーパージェット」には頻繁に乗られたそうです。その後は、2016年4月に取締役営業本部長として南九州マツダに出向され、本社のある鹿児島にご家族で引っ越しされます。しかし、まだ赴任して間もない酒井さんに大きな災難が襲い掛かります。2016年4月14日21時26分「熊本地震」発生。10階建てマンションの最上階に住んでいたご自宅が緊急地震速報と共に左右に大きく揺れました。相当な揺れ幅だったそうです。発生時刻は夜でしたが、居ても立ってもいられず会社に出社し、被害状況の確認に奔走されます。南九州マツダの担当エリアは鹿児島・宮崎・熊本ですが、やはり熊本市内の店舗は甚大な被害を受けており、中には閉店を余儀なくされた店舗もあったそうです。「本当に地域の危機を感じた。」と神妙な面持ちで振り返られました。それでも東日本大震災以降、マツダグループの助け合いの輪が広がっており、全国から多くの支援を受けて大変勇気づけられたと語られます。当時、支援物資の仕分けを行う担当窓口をされたそうですが、被災者と支援者の考えるニーズの違いに苦労しながらも地域の復興に向けて一心不乱で取り組んだそうです。

ついに北陸マツダで代表取締役社長に!
震災から復興の兆しが見え始めた2018年3月、再びマツダ㈱に戻ることが決まります。国内営業本部のディーラー担当として九州エリアを任されました。そして2023年4月、40代前半の若さで北陸マツダの代表取締役社長に就任されます。前任の社長は酒井さんの13歳も年上の方だったため、若い新社長が就任!ということで話題になったそうです。社長に就任されてからは、若さをバネに、不易流行の精神をもって、新たなチャレンジをしていきます。石川・富山・福井の3県にまたがる広域ディーラーの社長として、様々な苦労に直面しながらも「一体感のある組織づくり」に注力します。
またしても震災に見舞われる
しかし、災難が再び。社長就任から1年経たないうちに今度は能登半島地震に見舞われます。社長に就任した矢先に起こった出来事で、落ち着く間もなく対応に追われる日々が続きますが、ここでも多くの支援に励まされます。2度の大きな災害を経験した酒井さんが肌で感じた事は、以前よりも「支援の質」が上がっていたことだそうです。熊本地震の時と同様、マツダグループや他の支援者を含む、多くのボランティアスタッフが支援に加わりましたが、無駄なく対応に当たれるよう上手く組織化され、本当に困っておられる被災者の方へ優先的に支援が行われました。また、支援物資のやり取りにおいても被災者と支援者のミスマッチが比較的少なかったようです。現場では、被災者とのコミュニケーションが重視され、支援を求める前に「どんな物が必要なのか」を明らかにして情報発信する事で本当に必要なものが現場に届くようになりました。酒井さんも積極的に現場に足を運び、復興に向けて全力を注ぎます。

広島マツダで目指すもの
2度の大きな震災を経験し、車が道路を走ることが「当たり前じゃない」ことを痛感された酒井副社長。「クルマを整備する整備士のみなさんは人々の生活に欠かせない凄い仕事をしているし、クルマは家の次に高い買い物で、納車の際は誰もが笑顔になる。それをお手伝いしている営業スタッフのみなさんも凄い仕事をしている。もっと世間からの評価が高くなるような会社にしたいし、業種にしたいと思っている」と強く語られました。また、「会社としていかに一枚岩になれるか」が大切だと語られ、そのためにはしっかりとコミュニケーションを取り、全員が同じ方向を向けるように取り組んでいきたいと語られました。
最後に・・・
いかがでしたでしょうか?人間味があり、情熱的なパッションをお持ちの酒井副社長。そんな酒井副社長の挑戦は、まだ始まったばかり。これからの活躍に期待が高まります。