皆さんは日本で年間どのくらいの廃棄車両が発生しているかご存じでしょうか?
実はその数、およそ200万台にも上ります。
中でも、事故や災害によって廃棄される「損害車」は、日本国内ではほとんど価値のないものとして扱われているそうです。一方、世界に目を向けると、損害車にも大きな需要があり、リユース・リサイクルによって新たな価値を生み出すことができるのです。
この「損害車のリユース」を事業として展開しているのが、株式会社タウです。
同社は事業活動にとどまらず、社会貢献活動にも積極的に取り組まれています。
その内の一つが『タウ・パラリンアートコンテスト』。障がいのある方々がアート作品を制作・応募し、その中から優れた作品を表彰するコンテストです。
ヒロマツホールディングスは昨年からこの活動に賛同し、『ヒロマツホールディングス・広島マツダ賞』を授与しています。そして先日、8月28日に同賞の表彰式が執り行われました。
今回は表彰式の様子と、受賞者の方のインタビューをお届けします!
障がい者アートを応援するアートコンテスト
株式会社タウが、「障がい者の方々が活躍できる場所を提供したい」という想いから2019年にスタートしたのが、『タウ・パラリンアートコンテスト』。
そもそもパラリンアートとは、『一般社団法人 障がい者自立推進機構』が運営しており、“障がい者アーティスト自らが才能を糧に変え、経済的自立を目指す”ことを支援の目的としています。株式会社タウは、このパラリンアートのプラチナパートナーとして支援活動を行っています。
タウ・パラリンアートコンテストでは、毎年「クルマとかなえる世界」をテーマに作品が募集され、株式会社タウや協賛企業による審査を経て、さまざまな賞が選出されます。
今年は全国36都道府県から560点もの作品が寄せられ、多彩で個性あふれるアートが集まりました!
「ヒロマツホールディングス・広島マツダ賞」表彰式を大州本店で実施!
昨年は広島マツダ西条店で行われた表彰式。今年は会場を大州本店2階ショールームに移し、開催されました。

表彰式の様子
表彰に先立ち、まずは広島マツダの山根社長、そして株式会社タウの山元副社長から、それぞれご挨拶がありました。コメントの一部をご紹介します。

広島マツダ 山根社長
▷広島マツダ 山根社長のコメント
「この度、昨年に続き『第7回タウ・パラリンアートコンテスト』にお声がけいただきありがとうございます。
このような大変意義深い取り組みに参加できますことを心より嬉しく思いますし、『クルマとかなえる世界』というテーマのもと、多くの素晴らしい作品と出会うことができました。それぞれの作品には作者の皆様の想いや世界観が込められていまして、拝見する度に、大きな感動や気付きをいただいております。
このコンテストが、障がいの有無を超えて、互いに尊敬しあう社会づくりに向けた大きな一歩となります事を願っていますし、株式会社タウ様の一貫した取り組みに敬意を表したいと思います。
本日は多くの応募作品の中から、1作品を選ばせていただきました。
本取り組みがますます広がり、多くの方に勇気と希望を届けていくことを願っております。」

株式会社タウ 山元副社長
▷株式会社タウ 山元副社長のコメント
「タウ・パラリンアートコンテストは、今回で7回目になります。
当初は当社のみの取組みとしてスタートしましたが、各地の力のある企業様と力を合わせることで、世の中にささやかでもムーブメントが起こせるのではないか、という気持ちで、賛同いただける皆様にお力添えをいただける形式に変わりました。そんな中、広島を代表する広島マツダさんに賛同いただき、本当に感謝しております。広島マツダさんが“地域の皆様のために何かできることはないか”と常日頃から考えられているご様子を伺いまして、私自身、誰かのために何かをするということを追求したいという思いを(山根社長に)お会いする度に感じます。
RIEさんの絵は、誰が見ても元気になる絵。一時期、絵を描かれることをお休みされていたと聞いておりますが、これからもぜひ、素晴らしい絵で素晴らしい気持ちを多くの人に与えながら、ご活躍いただけたらと思っています。」
いよいよ表彰のとき!
栄えある今年の『ヒロマツホールディングス・広島マツダ賞』に輝いたのは…
RIEさんの作品『いっしょに泳ごう』でした!!

RIEさん作『いっしょに泳ごう』
透き通る青い海の中を優雅に泳ぐクジラやシャチたち。その幻想的な世界の中心に、クラシックカーが浮かんでいます。
色鮮やかなサンゴ礁や小魚たちと共存するその姿は、現実ではあり得ない光景でありながら、不思議な調和を感じさせてくれる素敵な絵です。
この作品はデジタルアートで描かれているそうです。
岡山県出身のRIEさんは、「絵を描くこと」と「動物の動画を見ること」が趣味で、普段から毎日絵を描いているそうです。制作にあたっては「障がいの有無にかかわらず、絵を見て何かを感じてもらいたい」という思いを大切にされています。
今回の作品は、海の美しい景色への憧れを込めて制作されました。

表彰状授与・山根社長とRIEさん
▷「ヒロマツホールディングス・広島マツダ賞」受賞者 RIEさんのコメント
「この度は素晴らしい賞を頂戴し、またこのような場を設けていただきありがとうございます。この絵は『クルマとかなえる世界』とはどのようなものかを考えたとき、大きなクジラや海の生き物と一緒に海の中をドライブ出来たら素敵だな、と思い描いてみました。近い将来では難しくても、子や孫の世界で現実のものとしてかなえられていたらいいなと思います。
賞をいただいたことを励みに、これからも誰かに何かを感じてもらえるような絵を描けるように頑張ります。」


表彰式後のなごやかな雰囲気
山根社長・RIEさん・株式会社タウ 山元副社長
受賞者・RIEさんへインタビューさせていただきました!

インタビュー中のRIEさん
——授賞式を終えられた今の率直なお気持ちをお聞かせください。
「こんなに素敵な式をしていただいて凄くありがたいし、嬉しいし、申し訳ない気持ちもあって…、ありがとうございます。」
——海の生き物とクラシックカーというユニークな組み合わせが印象的ですが、この発想はどのように生まれたのでしょうか?
「昔小学生の時に見た『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』というアニメがあり、(その内容が)クラシックカーみたいな車に乗って海を探検するという内容で、それからずっと車で海の中を泳げたら楽しいのにな、という気持ちがありました。近未来的な車にすると潜水艦とかとダブってしまうと思ったので、“車で”というのが私の中でかなえたい世界で、このような発想になりました。」
——今回「タウ・パラリンアートコンテスト」に応募しようと思われたきっかけを教えてください。
「3年間(応募を)続けているのですが、毎年、これ以上ない『クルマとかなえる世界』を描くのが楽しくて、応募させていただきました。」
——今後描いてみたい絵はありますか?
「パラリンアートに関しては、テーマを与えてもらえるので、それに沿った自分の中の描きたい絵をそれぞれ描かせてもらったりするのですが、描きたいのは動物の絵です。というのも、強い動物を描きたくて…!
私が強い動物に憧れがあり、自分が精神的にも弱くて情けないので、本能も強いし自我も強い部分に憧れます。馬や虎、サイ、最近ではゴリラとかを描いていました。そういった動物を、いろいろな表現で今後描いてみたいなと思います。」
RIEさんは、数多くの受賞歴をお持ちですが、今回のように単独で表彰されるのは初めてのご経験とのことです。
受賞が決まった際には、ヒロマツホールディングス・広島マツダ宛に、手書きで素敵なお手紙を届けてくださいました。
また、副賞として提供した「おりづるタワー招待券」や「みっちゃん総本店商品券」にも大変喜んでいただきました!

表彰式が終わり、ほっとした様子のRIEさん
今回のRIEさんの作品やコンテストを通じ、アートが人の心を動かし、社会に新たな可能性を広げる力を改めて実感しました。この輪が今後さらに広がっていくことを願っています。
皆さんもぜひ、「クルマとかなえる世界」を思い描いてみてはいかがでしょうか。
【概要情報】
・株式会社タウ:https://tau.co.jp/
https://www.instagram.com/tau.co.jp/
・パラリンアート:https://paralymart.or.jp/association/
https://www.instagram.com/paralymart/